ねずみっていうと、伝染病を広げたり、家具とか電線を食いちぎったりする迷惑な動物、とるに足らないものの象徴だったりします。
ストリートアーティストのバンクシーも、ねずみをよく描いてますが、働いても働いても生活がラクにならない労働者とか、忘れ去られてる人たちとか、体制にあらがおうとする人たち(=権力者からみると迷惑な人たち)、そして価値がないと思われている自分たち自身、と重ね合わせてるとも言われています。
でも、そんな小さく見過ごされがちなわたしたちにも、いろいろできるし、可能性はあるし、さらにいえば、そもそもなにもできなくてもいいんじゃないか、っていうようなメッセージを伝えていきたいと考えました。
「なにもできない」とレッテルをはられたものは社会の中で邪魔者扱いされます。
「排斥」の空気が蔓延する世の中はとても生きづらいと感じています。
生き生きした年賀状のねずみたちにあやかりたいものです。
絵のイメージはスタッフの一人がたまたま滋賀県で目にした大津絵に着想を得て、テンペラ画家のメリノさんに「大津絵風」(?!)に描いてもらいました。
(ちなみにねずみですから、英語のスペルミスぐらいはあるかもですね。)
A mouse is small and can go unnoticed: but there is no limit to what a brave heart and a fearless spirit can achieve. (by Brian Jacques)
ねずみは小さく見過ごされがちだけれど、その勇敢な心と大胆な精神は無限の可能性を秘めている(リングァ訳→ねずみですけど、なにか?)
ざわざわした空気が漂う2020年ですが、可能な限り自分のアタマで考えて、我を忘れることなく挑戦し続けていきたいです。